所 信 小谷野 貴臣

 

現在(いま)の行動者たれ

 

はじめに

 現代社会において、情報や技術は日々アップデートし、単純作業のみならず一貫性のある論理的思考を要する作業でさえ、全てロボットやAIによって代替されようとしています。そのため、人は役職や立場ではない「自らの価値」を見出すことが、今まで以上に難しくなってきています。ただ何となくやっているだけでは、良いものにはなりません。どんな場面でも、自分の価値、可能性を信じ続けることです。自分の心が、行動を決めます。私は、一人ひとりが胸を張って「私は挑戦している」と言える組織を目指してまいります。

 「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものは 心なりけり」

 全ては自分の心次第です。

 

新たな挑戦

 近年、公益社団法人所沢青年会議所は、会員数が100名近くを推移しています。しかし、5年に満たない在籍年数で卒業してしまうメンバーも多く、組織としての厚みが課題とされています。

 私達は、これからもまちに対して影響力のある団体であり続けるために、新たな挑戦をすることに決めました。それは、第50回埼玉ブロック大会の主管を務めることです。この埼玉ブロック大会は、埼玉ブロック協議会最大の運動発信の場であると共に、今年度は50回を数える記念すべき節目の大会です。このタイミングを私達はチャンスと捉え、実に2006年より14年ぶりに、主管青年会議所になるべく立候補しました。私達が普段「ところざわのために」という形で行っているまちづくり運動とは違い、埼玉ブロック協議会と共に運動を行うことで、大きな事業展開ができます。このスケールメリットを活かし、諸団体と連携を図ることで、市内外の人々に青年会議所の存在を広く発信していきます。そして、この経験を通じて一人ひとりのメンバーが成長し、組織としての士気を高めるだけでなく、更なる組織としての成長に繋げてまいります。

 

持続可能なまちづくり

 近年、ベッドタウンとして発展してきた所沢市ですが、まだまだ市外の人々からすれば場所の認識がないことも多く、魅力を伝えるまでに至らないケースも多くあります。それは、これまでの生活の中で、私が感じてきたことです。私は市民一人ひとりが、ところざわに誇りを持ち、その魅力を「誰かに伝えたい」と思ってもらうことが大切であると考えています。そして市外の人々が「所沢に行ってみたい」と思ってもらうことを目指します。「航空発祥の地」「武蔵野の豊かな自然」「所沢産の食」等の魅力を発信し続け、今ある現状の魅力に満足することなく、ところざわの持つ魅力の「その先」を追求していきます。

 また2019年度より公益社団法人日本青年会議所は、SDGs(エスディージーズ)を日本で一番推進する団体として宣言がされました。今後、私達の活動・運動の根幹であるまちづくりにおいても、持続可能かどうかが重要になってくると考えています。所沢青年会議所はSDGsを組織として実践し、その結果をまちに、社会に、そして自身の身のまわりに広めていく団体として行動し続けてまいります。

 

「考える力」を身に付ける

 様々なものが自動化されている現代では、何かを考えて行動することが減ってきているように感じています。私は、どんな環境下でも自身を突き動かす「考える力」を子ども達に身に付けてもらうことが、何よりも大切だと考えています。昔は、火を熾すためには薪が必要で、薪を集めるためには木が必要でした。毎日、食事をするにもお風呂に入るにも、薪割をしなければなりませんでした。しかし、ただ薪を割っているだけでは、火を熾すことはできません。時には細く割り燃えやすくしたり、時には太く割ることで長く燃えるようにしたり、用途に合わせる必要があります。大切なのはただやるのではなく、考えることを通して、行動に自分の意図を込めることです。そして、それを積み重ねていくことです。子ども達には、失敗や成功を積み重ね「考える力」の大切さに気づいてもらい、大きな目標を持って人生を歩んでもらいたいと考えています。

 また私達が「イキイキ」とし、子ども達にとって憧れる存在になることが大切です。そのような大人が増えてきた時、私達にしかできない青少年の健全育成が実現すると考えています。

 

原理原則に学び、繋がりを大切にする

 スマートフォンの普及によって、情報の壁はなくなりました。今日常識とされていたことが、明日には非常識になる。そんな時代が来るかもしれません。しかし、どれだけ技術革新が起きたとしても、物事の原理原則は変わりません。私達は物事の本質を学び、それを結果に結び付けていく必要があります。原理原則に基づいた行動の先にこそ結果があり、その先にこそ、新たな価値の創出があります。

 自分達の価値を創出していくためには、過去に学ぶことも忘れてはいけません。私達が現在、所沢市で継続して活動・運動を展開していけるのは、過去、先輩諸氏が積み上げてきた歴史があるからです。その事に感謝し、過去を現在に、そして未来に繋げていきます。

 青年会議所の現在(いま)は、私達にしか歩めません。違った価値観を持った仲間が集まっているからこそ、メンバー間の交流は大切です。私達だからこそできる絆を深めていきましょう。また、私達が日頃より青年会議所活動・運動に取り組むことができるのは、家族、会社の支えがあるからです。青年会議所活動・運動ができることを当たり前だと思うことなく、常に感謝し、メンバーと共に1つ1つの事業に向き合ってまいります。

 

人が繋がる団体

 情報がクラウド化し、リモート作業で場所を問わずできるようになった仕事が増えた世の中では、人と人との繋がりが減り、組織への関心が薄れてきていると感じます。

 青年会議所の良さは、その事業1つ1つに対して愚直なほどに真面目に向き合い、成果のために行動し続けることにあります。人との付き合いも同様です。精一杯やれば、やった分だけ、必ず結果になって返ってきます。それが青年会議所です。私は28歳で(公社)所沢青年会議所に入会しました。実際に入会をしてみて、大変なこともたくさんありましたし、何度か挫折しかけたこともあります。その度に、多くの先輩・同期・後輩に支えられて、ここまでやってくることができました。そして、多くの繋がりを持つことができ、たくさんのことを学ばせていただきました。その学びを活かして、自社においても新たな事業展開をすることができました。

 表面的ではない青年会議所の本当のところを、もっと世に広めていかなければなりません。私達が自信を持って世に広めていくことで、青年会議所に魅力を感じてもらい、まだ見ぬ同士をメンバーが一丸となって拡大してまいります。

 

むすびに

 私は幼少の頃より現在に至るまで、サッカーを続けています。学生生活の中でもサッカーが生活の中心にあり「自ら考えて、動く」という人生における大切なものを学びました。サッカーは、FCバルセロナのメッシ選手のようなスーパープレーヤーでも、ボールに触っている時間は、1試合でほんの2~3分と言われています。それ以外の時間は、ボールに触ることなく試合が終わるまで「考えて、動く」を繰り返し、勝利のために動き続けます。

 私がなぜ、サッカーというスポーツを続けているかというと、楽しいのはもちろんのこと、どれだけやっても正解にたどり着くことができない奥深さがあるからです。青年会議所活動・運動も、正解なき道をひたすら歩み、その先にあるゴールを目指して、行動し続ける活動・運動です。サッカーも青年会議所活動・運動も、1人では決してできません。共に活動・運動をする仲間がいるから、一見すると不可能に思えることにも、挑戦することができます。全員で、まちのために、ひとのために、そして自分のために、自ら考えて行動し、ところざわの未来を作っていきます。青年会議所という共通のフィールドで、共に活動・運動に邁進しましょう。私は(公社)所沢青年会議所2020年度理事長として、現在(いま)を全力で行動してまいります。